就労資格証明書とは

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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就労資格証明書とは何か。

 就労資格証明書は「在留資格認定証明書」と似ていますが、全く別のものです。この就労資格証明書というものは、ある外国人が特定の在留資格を新規に求める場合に申請するものではなく、既に在留資格のある外国人が、いわば確認的に自己の在留資格を前提とする就労可能な法的地位にあることを、行政が証明するものです。
 この制度の制度趣旨の一つに、不法就労助長等罪との関係があります。入国管理法では、不法就労の外国人の雇用やあっせん行為は刑事責任を科され処罰されます。その法定刑は懲役刑まであり、決して軽いものではありません。
 しかし、雇用する企業等からすると、当該外国人が就労可能か否かは、通常の企業の人事担当者には判別困難です。また、かといって、予測可能性の不十分な状況で刑事責任を科するのは労働市場に萎縮効果を与え、憲法31条にも反し、相当ではありません。それゆえ、雇用する側が安心して雇用できるように、通常、免責されるような制度が必要です。
その制度がこの「就労資格証明書」です。これを外国人側が用意して、企業等に提出すれば、これは担当行政庁の証明ですから、企業は基本的に、免責されることになります。
 もし、この制度がなければ、外国人側はパスポートや外国人登録証明書カード等を出し、それを企業が調べて就労可能かを判断することになりますが、それだけでは企業のリスクマネジメントとしては不十分であるため(たとえば、転職前の会社を経由して許可された在留資格は転職後の会社に妥当するかは全く担保されていない。)、この就労資格証明書が機能することになります。
 なお、この就労資格証明書は、日本人配偶者や人文国際等の本来就労可能な在留資格に限らず、留学生や就学生や家族滞在者が資格外活動許可を得て、制限付きながら就労可能な場合にも発行されえます。ですから、パート・アルバイトで就学生等を採用する雇用主はこの就労資格証明書を利用するのが、企業コンプライアンスとして相当です。
 この点、重要なのは「転職」の場面です。
転職では、転職前の会社等で従事していた職種と変わるときは、在留資格変更許可申請が必要です。では、職種が変わらないときはどうでしょうか。「何もしなくてよい。」とか「放っておいてよい。」とかの見解も散見されるようですが、放置するのは相当ではありません。この場面では現在では就労資格証明書を活用するのが相当なのです。確かに、これは法的には「任意的」手続きです。しかし、事実上は「必要的」手続きと解するのがコンプライアンス上は妥当です。その理由は以下です。
 たとえば、従前A社という会社に人文国際ビザで働いていたBさんという外国人が、今度、C社に転職する場面を想定します。この場合、入管がBさんに許可していた人文国際のビザは、A社の状況を前提にして許可されたものです。そもそも、就業系のビザは申請人本人の状況だけ判断して許可されるものではなく、招聘側の企業の諸般の状況をも考慮して許可されるものです。したがって、転職して別のC社へ移るときはその前提が崩れるのです。よって、C社での就労が次回の更新において許可される保障(証)は全くありません。
また、もしその仕事の内容が人文国際の範囲内の仕事ではなかったりすると、「資格外活動」となり不法就労になります。そのときは本人のみならず雇用していた会社も法的責任を追求されます。のみならず、「人文国際」の範囲内であったとしても、その人が入管法上、従事可能かは別論です。たとえば、大学で日本語を専攻した人が、語学と関係のないデザイナーの仕事に当然に従事できるわけではありません。プロなら理解できると思いますが、これを認めるのは、「興行」でのタレントの「飛ばし」などと大同小異です。したがって、違法と解されます。
 加えて、さらに、転職していたのに何の手続きもしなかった外国人・企業と、しっかりと手続きをしていた外国人・企業とではコンプライアンスのレベルが異なるので、更新時の審査官の心証も処理速度も異なります。そして、更新の手続きは2か月前からですが、就労資格証明書を得ていれば、迅速に更新される一方、これがないと、より多くの時間がかかりますし、そもそも不許可になった場合、対応手段がほとんどありません。なぜなら、不許可になった時点で通常、もう期限はほとんど無いからです。出国準備期間内は基本的に働けないのは言うまでもありません。
これに対して、転職の時点で就労資格証明書を申請しておけば、仮に就労資格が無いと判断されたときでも、外国人側は別の会社への転職を検討できますし、企業側は自己の会社に何が足りなかったかを今後の参考にしたり、あるいは経営状況や業務内容・職務内容を改善し、再度、就労資格証明書の交付申請をすることも可能になるのです。

 

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